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自律神経系と神経伝達物質
自律神経系(交感神経・副交感神経)は、中枢から神経節を経て効果器(生体内に存在する臓器など)に分布している。中枢から神経節でニューロンを交代するとき、又、最終的に効果器の受容体に情報を伝えるときに、神経伝達物質という物質が必要であり、これは交感神経・副交感神経によって異なる。
交感神経の場合
交感神経の場合、中枢から効果器への情報の伝達は以下のようなステップで行われる。
情報伝達の流れ
①中枢からの情報が節前ニューロンを伝わる。
②神経節において節前ニューロン末端からアセチルコリンAchが放出され、情報が節後ニューロンへと伝わる
③節後ニューロンからノルアドレナリンNAが放出され、それが効果器上の受容体に結合することにより効果が発現する。
①中枢からの情報が節前ニューロンを伝わる。
②神経節において節前ニューロン末端からアセチルコリンAchが放出され、情報が節後ニューロンへと伝わる
③節後ニューロンからノルアドレナリンNAが放出され、それが効果器上の受容体に結合することにより効果が発現する。
まず、中枢からの情報が1つ目のニューロン(節前ニューロン)を伝わり、神経節に辿り着いたところで神経伝達物質の一種であるアセチルコリン(ACh)が放出される。アセチルコリンは節前ニューロンから伝わってきた情報を2つ目のニューロン(節後ニューロン)に伝え、その情報が今度は節後ニューロンをつたって効果器側へと流れていく。情報が効果器の付近に辿り着くと、節後ニューロン末端からノルアドレナリンNA(これも神経伝達物質)が放出され、効果器上に存在する受容体と結合して効果を発現する。
副交感神経の場合
副交感神経の場合、中枢から効果器への情報の伝達は次のステップで行われる。
情報伝達の流れ
①中枢からの情報が節前ニューロンを伝わる
②神経節において、節前ニューロン末端からアセチルコリンAChが放出され、情報が節後ニューロンへと伝わる。
③節後ニューロン末端からアセチルコリンが放出され、効果器上の受容体に結合して効果を発現する。
①中枢からの情報が節前ニューロンを伝わる
②神経節において、節前ニューロン末端からアセチルコリンAChが放出され、情報が節後ニューロンへと伝わる。
③節後ニューロン末端からアセチルコリンが放出され、効果器上の受容体に結合して効果を発現する。
中枢からの情報が節前ニューロンを伝わり神経節まで辿り着くと、節前ニューロン末端から神経伝達物質の一種であるアセチルコリンAChが放出される。このアセチルコリンが節後ニューロンに情報を伝え、その情報が節後ニューロン上をつたって効果器側へと流れていく。効果器付近まで情報が到達すると、節後ニューロン末端からアセチルコリンAChが放出され、これが効果器上の受容体に結合することで効果を発現する。
*注意*
①ニューロン上を情報が伝わるという表現を使っているが実際は“活動電位”が連続的に発生することによって刺激が伝わっている。
②アセチルコリン受容体やノルアドレナリン受容体は、発現してる場所によってサブタイプ(細かい分類)が異なる。従って、神経伝達物質の結合により引き起こされる作用も場所によって様々である。
①ニューロン上を情報が伝わるという表現を使っているが実際は“活動電位”が連続的に発生することによって刺激が伝わっている。
②アセチルコリン受容体やノルアドレナリン受容体は、発現してる場所によってサブタイプ(細かい分類)が異なる。従って、神経伝達物質の結合により引き起こされる作用も場所によって様々である。
ニューロンの長さ
交感神経と副交感神経では節前ニューロン・節後ニューロンの長さが異なる。
交感神経では、節前ニューロンが短く、節後ニューロンが長い。
副交感神経では、節前ニューロンが長く、節後ニューロンが短い。