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病態生化学
インスリン分泌障害とインスリン抵抗性
【インスリン分泌障害】 インスリン分泌障害は2型糖尿病の原因の1つである。 インスリンは通常、次のようなステップで分泌される。 インスリン分泌の流れ ① 常時、少量が分泌されている(基礎分泌) ② 食事を摂る ③ 血糖値が上昇 ④ インスリンの追加分泌... -
病態生化学
1型・2型糖尿病の原因と症状
【一型糖尿病の原因】 一型糖尿病は、遺伝的要因と環境的要因の2つが組み合わさることによって膵臓のランゲルハンス島β細胞が破壊されることで発症する。 POINT 第1要因:遺伝的要因 生まれつき特定のHLA型を持ち、膵臓のランゲルハンス島β細胞が常に狙... -
病態生化学
インスリンによる血糖値低下の仕組み
【インスリンによる血糖値低下の仕組み】 インスリンは血糖値を低下させるホルモンとして知られている。 ここでは、細胞内への糖の取り込みからインスリンが放出され血糖値を低下させるまでのメカニズムを解説していく。 【GLUT2とGLUT4】 まずは予備知識... -
病態生化学
血糖調節に関わるホルモンとその作用
【血糖調節ホルモンの分類】 血糖調節ホルモンは「血糖を上げるホルモン」と「血糖を下げるホルモン」に分類することができる。 POINT 血糖を上げるホルモン ・グルカゴン(膵臓のランゲルハンス島のα細胞から分泌) ・カテコールアミン(交感神経や副腎髄... -
病態生化学
血糖の調節を行う臓器
血糖が高い時と低い時で血糖の調節を行う臓器は異なる。 POINT ・血糖が高いとき 肝臓・筋肉・脂肪組織 ・血糖が低いとき 肝臓 血糖が高い時は、肝臓・筋肉・脂肪組織などで糖の取り込み・貯蔵を行う。 糖の取り込みや貯蔵には「インスリン」と呼ばれ... -
病態生化学
糖の摂取・貯蔵・利用
【糖の摂取・貯蔵・利用】 食事などにより摂取される糖(グルコース)や肝臓から放出された糖は、血中に流れ込んで全身の組織へと運ばれる。 血中に存在するグルコース濃度(=血糖値)は、正常であれば70〜110mg/dL程度に維持されている。これは、インス... -
物理化学
ファンデルワールス力・水素結合・疎水性相互作用
【ファンデルワールス力(相互作用)の分類】 ファンデルワールス力(ファンデルワールス相互作用)は大きく3種類に分けることができる。 双極子-双極子相互作用(配向効果) 双極子-誘起双極子相互作用(誘起効果) 誘起双極子-誘起双極子相互作用(分散... -
物理化学
エンタルピー・エントロピー
【エンタルピー】 エンタルピーは次のように定義されている。 H = U + PV この式の両辺の変化量を考えると次のようになる。 ΔH = ΔU + Δ(PV)=ΔU + PΔV + VΔP 定圧下では圧力の変化量ΔPは当然0であるので ΔH = ΔU + PΔV・・・① が成り立つ。 ここで、「... -
薬理学
アセチルコリン
【アセチルコリンとは】 アセチルコリンはコリンから合成される神経伝達物質の一種である。 運動神経節末端、副交感神経の神経節や神経末端、交感神経の神経節などで観察される。 【アセチルコリンの合成】 アセチルコリンは、コリンを元に生合成される。 ... -
薬理学
アゴニストとアンタゴニスト
【アゴニストとは】 アゴニストとは、受容体に結合して神経伝達物質と類似した反応を引き起こす薬物のことである。 刺激薬・活性薬とも呼ばれる。 【アゴニストの分類】 アゴニストは完全活性薬と部分活性薬の二種類に分類することができる。 完全活性薬:...