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胃内容排出速度とは
胃内容排出速度(GER)とは、胃から腸に薬物が移行する際の速度のことである。
ここでは、胃内容排出速度の特徴と、それが薬物に与える影響に付いて確認していく。
胃内容排出速度(GER)の特徴
POINT胃内容排出速度の特徴
・通常の薬物の場合、GERが小さいほど吸収が遅れる。
・食後はGERは小さくなる。
・胃内容物の粘度が増加すると、GERは小さくなる。
・併用薬物によりGERが変化する場合。
・輸送担体を介して部位特異的に吸収される薬物は、GERを
小さくすると吸収量が増大する。
・食後はGERは小さくなる。
・胃内容物の粘度が増加すると、GERは小さくなる。
・併用薬物によりGERが変化する場合。
・輸送担体を介して部位特異的に吸収される薬物は、GERを
小さくすると吸収量が増大する。
胃内容排出速度(GER)と薬物
GERの変化 | 薬物の吸収 | GERを変化させる要因 |
---|---|---|
低下 | ・一般薬 → 遅くなる ・吸収部位特異性のある薬物 → 速くなる |
・抗コリン薬(アトロピン,プロパンテリン) ・三環系抗うつ薬(イミプラミン,アミトリプチン) ・フェノチアジン系向精神薬(クロルプロマジン) ・モルヒネ ・食事 |
増加 | ・一般薬 → 速くなる ・吸収部位特異性のある薬物 → 遅くなる |
・メトクロプラミド ・ドンペリドン(胃腸機能改善薬) ・コリン作動性薬 ・交感神経遮断薬 |