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第101回薬剤師国家試験 問11〜問20

第101回薬剤師国家試験 問11〜問20

問11
下図はヒトの眼球断面の模式図である。1~5のうち水晶体はどれか。1つ選べ。
問11:解答・解説
解答:2

選択肢1は、角膜である。
眼の表面を保護する役割を果たしている。

選択肢2は、水晶体である。
カメラで言う“レンズ”のような働きをしている。

選択肢3は、硝子体である。
透明なゼリー状の組織で、眼球の形状を保つ役割をしている。ガラス体とも呼ばれる。

選択肢4は、毛様体である。
房水の産生やピントの調節などを行う。

選択肢5は、網膜である。
カメラで言う“フィルム”のような働きをしている。

問12
下図のアミノ酸のうち脱炭酸反応によりヒスタミンを生じるのはどれか。1つ選べ。
問12:解答・解説
解答:5

脱炭酸によりヒスタミンを生じるアミノ酸はヒスチジンである。
従って、ヒスチジンの構造を探して答えれば正解である。

選択肢1は、システインである。
構造中にS原子を含むアミノ酸はシステインとメチオニンのみである。

選択肢2は、アスパラギンである。

選択肢3は、アラニンである。

選択肢4は、バリンである。

選択肢5は、ヒスチジンである。

問13
翻訳過程においてリボソームへアミノ酸を運ぶ役割を担うRNAはどれか。

1 rRNA
2 tRNA
3 mRNA
4 miRNA
5 siRNA

問13:解答・解説
解答:2

選択肢1について
rRNAとは、リボソームRNAのことである。
リボソームRNAは、リボソームを構成する一部であるので、当然リボソームへアミノ酸を運ぶRNAではない。
従って、選択肢1は誤りである。

選択肢2について
tRNAとは、トランスファーRNAのことである。
トランスファーRNAは、リボソームへアミノ酸を運ぶ(transport)役割を担っている。
従って、選択肢2は正しい。

選択肢3について
mRNAとはメッセンジャーRNAのことである。
mRNAはDNAに書かれている遺伝子情報が転写されてできたRNAであり、リボソームへアミノ酸を運ぶRNAではない。
従って、選択肢3は誤りである。

選択肢4について
miRNAとは、マイクロRNAのことである。
遺伝子の発現を抑制する効果を持つRNAで、21〜25塩基程度の一本鎖である。
リボソームへのアミノ酸の輸送とはほぼ無関係である。
従って、選択肢4は誤りである。

選択肢5について
siRNAとは、低分子干渉RNAのことである。
21~23塩基対のからなる二本鎖RNAで、mRNAを破壊することによって配列特異的に遺伝子の発現を抑制する。(RNA干渉)
リボソームへのアミノ酸の輸送とはほぼ無関係である。
従って、選択肢5は誤りである。

問14
DNAウイルスはどれか。1つ選べ。

1 インフルエンザウイルス
2 ポリオウイルス
3 C 型肝炎ウイルス
4 ヒトパピローマウイルス (HPV)
5 ヒト免疫不全ウイルス (HIV)

問14:解答・解説
解答:4

以下は代表的なDNAウイルスとRNAウイルスの一覧である。

http://information-station.xyz/wp-content/uploads/2017/02/99d4b2583c92c498e52e5acae7bff7e7.png

これをみてわかるように、選択肢1、2、3、5はRNAウイルス、4はDNAウイルスである。
従って、正解は4となる。

問15
貪食能を有し、単球に由来する細胞はどれか。1つ選べ。

1 B 細胞
2 ヘルパーT 細胞
3 形質細胞
4 マクロファージ
5 肥満細胞

問15:解答・解説
解答:4

白血球は大きく3つに分類することができる。

白血球の分類
・顆粒球
生体内に存在する白血球のうち約60%を占める。細胞内に多くの顆粒を保持しており、さらに細かく分類すると好中球・好酸球・好塩基球の3つに分けることができる。(3つの違いについては血球(赤血球・白血球・血小板)を参照)
・単球
大型で貪食作用が強い。血液中から組織中へ移行するとマクロファージとなる。
・リンパ球
生体防御において特に重要な役割を果たす白血球である。Tリンパ球とBリンパ球が存在する。

単球はマクロファージ(又は樹状細胞)に分化する。
マクロファージは貪食作用を持ち、免疫系において重要な働きを示す。
従って、正解は4である。

ちなみに、T細胞とB細胞はリンパ球由来であり、B細胞が分化してできるのが形質細胞である。

問16
ビタミンCの還元作用により小腸からの吸収が促進されるミネラルはどれか。1つ選べ。

1 カルシウム
2 リン
3 鉄
4 マンガン
5 カリウム

問16:解答・解説
解答:3

ビタミンCにより非ヘム鉄からヘム鉄への変換がなされるため、小腸からの吸収が促進されるのは鉄である。

問17
酸化防止剤に指定されている食品添加物はどれか。1つ選べ。
問17:解答・解説
解答:4

選択肢1は安息香酸と呼ばれ、保存料の一種である。

選択肢2はオルトフェニルフェノール(OPP)と呼ばれ、防カビ剤の一種である。

選択肢3はサッカリンと呼ばれ、甘味料の一種である。

選択肢4はブチルヒドロキシアニソール(BHA)と呼ばれ、酸化防止剤の一種である。

選択肢5はアセスルファムカリウムと呼ばれ、甘味料の一種である。

問18
我が国で遺伝子組換え食品として販売・流通が認められていないのはどれか。

1 大豆
2 米
3 トウモロコシ
4 パパイヤ
5 アルファルファ

問18:解答・解説
解答:2

遺伝子組み換え食品とは、遺伝子組み換え技術を用いて生み出された食品のことである。
普通の食品と比べてより効率的に生産できるよう、害虫に対する耐性を付けたり除草剤の影響を避けるための処理を施したり、といったことが行なわれている。

現在の日本で遺伝子組み換えとしての販売・流通が認められており、その表示が義務化されているのは以下の8つである。

POINT遺伝子組み換え食品
・大豆(枝豆・大豆もやしを含む)
・とうもろこし
・ばれいしょ
・なたね
・綿実
・アルファルファ
・てん菜
・パパイヤ

今回の選択肢の中でこれに含まれていないのは米だけなので、それが正解ということになる。

問19
最近 10 年間(平成17年以降)で我が国において、発生患者数が最も多い食中毒の病因物質はどれか。1つ選べ。

1 黄色ブドウ球菌
2 カンピロバクター・ジェジュニ/コリ
3 サルモネラ属菌
4 腸管出血性大腸菌(ベロ毒素産生)
5 ノロウイルス

問19:解答・解説
解答:5

近年の発生患者数が最も多い食中毒の病因物質はノロウイルスである。

問20
食品衛生法に基づき、リンゴジュースについて基準値が定められているカビ毒はどれか。1つ選べ。

1 アフラトキシンB1
2 ステリグマトシスチン
3 オクラトキシンA
4 パツリン
5 エルゴタミン

問20:解答・解説
解答:4

5つの選択肢はすべてカビ毒(マイコトキシン)の一種である。

選択肢1に関して
アフラトキシンB1はナッツ類に生じるマイコトキシンとして知られており、高い発がん性を有している。
しかし、リンゴジュースについての基準値は特に定められていない。

選択肢2に関して
ステリグマトシスチンはアスペルギルス属のカビが産生するマイコトキシンの一種である。
アフラトキシンB1の生合成の中間生成物であり、米において高頻度に検出されている。
しかし、アフラトキシンB1と同様リンゴジュースについての基準値は特に定められていない。

選択肢3に関して
オクラトキシンはアオカビ、コウジカビ属のカビが産生するマイコトキシンの一種である。
流行性腎臓病などの原因菌となるが、リンゴジュースについての基準値は特に定められていない。

選択肢4に関して
パツリンはペニシリウム属(アオカビ類)アスペルギウス属(コウジカビ類)によって産生されるマイコトキシンの一種である。
菌が付着して腐敗したリンゴ・ブドウ・モモなどの果物から検出され、その中でも特にリンゴ製品のパツリンの量は、製品の品質基準として用いられる。

選択肢5に関して
エルゴタミンは麦角菌と呼ばれるカビが産生するマイコトキシンの一種である。
リンゴジュースについての基準値は特に定められていない。

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