第101回薬剤師国家試験 問31〜問40
1 Na+-Ca2+交換体
2 Na+,K+-ATPase
3 アデニル酸シクラーゼ
4 ホスホジエステラーゼ
5 プロテインキナーゼA
- 問31:解答・解説
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解答:2
ジゴキシンが阻害するのはNa+,K+-ATPaseである。
従って、解答は2となる。
1 レニン阻害
2 アンギオテンシン変換酵素阻害
3 アルドステロン受容体遮断
4 アドレナリンα1受容体刺激
5 アドレナリンα2受容体刺激
- 問32:解答・解説
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解答:4選択肢1について
レニンとは、アンギオテンシノーゲンをアンギオテンシンⅠに変換する酵素である。
アンギオテンシンⅠは後にアンギオテンシンⅡとなり、血管を収縮させて血圧を上昇させる。
従って、レニンを阻害すると結果的に血圧を低下させることになるので高血圧症治療薬の作用機序として正しい。選択肢2についてアンギオテンシン変換酵素(ACE)とは、アンギオテンシンⅠをアンギオテンシンⅡに変換する酵素である。
上で説明したように、アンギオテンシンⅡは血管を収縮させて血圧を上昇させるので、ACEの阻害は高血圧症治療薬の作用機序として正しい。選択肢3についてアンギオテンシンⅠはアンギオテンシンⅡになって血圧を上昇させるが、副腎皮質からアルドステロンと呼ばれる物質の放出を促進する作用も持つ。アルドステロンはNa+の再吸収を促進し、循環血流量を増加させて結果的に血圧を上昇させる。
従って、アルドステロン受容体を遮断することは高血圧症治療薬の作用機序として正しい。選択肢4についてアドレナリンα1受容体を刺激すると、末梢血管が収縮し血圧が上昇してしまう。
従って、高血圧の治療薬の作用機序として存在しないのはアドレナリンα1受容体刺激である。選択肢5についてアドレナリンα2受容体を刺激すると、ノルアドレナリンNAの分泌が抑制される。
NAは血圧を上昇させる作用があるため、α2受容体を刺激することで血圧を下げることができる。
従って、α2受容体刺激は高血圧症治療薬の作用機序として正しい。
1 ロペラミド
2 ドンペリドン
3 モサプリド
4 ベタネコール
5 トリメブチン
- 問33:解答・解説
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解答:3
選択肢の中で5-HT4受容体刺激薬は3のモサプリドのみである。
選択肢1のロペラミド(ロペミン)と選択肢5のトリメブチン(セレキノン)はμ受容体刺激薬である。
腸の運動を抑制する作用を持つため、止瀉薬(=下痢止め薬)として用いられる。選択肢2のドンペリドン(ナウゼリン)はドパミンD2受容体遮断薬である。
消化管運動を促進する作用をもつ。選択肢4のベタネコールはムスカリンM受容体刺激薬である。
消化管運動を促進する作用を持つ。
1 メテノロン
2 レトロゾール
3 テストステロン
4 クロミフェン
5 フルタミド
- 問34:解答・解説
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解答:5選択肢1に関して
メテノロン(プリモボラン)はタンパク質同化ステロイドの一種であり、主に造血薬として再生不良性貧血などに用いられる。
アンドロゲン受容体遮断薬ではないので誤りである。選択肢2に関してレトロゾール(フェマーラ)はアロマターゼ阻害作用を持つ閉経後乳がん治療薬である。
アンドロゲン受容体拮抗薬ではないので誤りである。選択肢3に関してテストステロンとは男性ホルモンのことであり、従って“アンドロゲンの一種”と考えることができる。
よって、当然アンドロゲン受容体拮抗薬ではないので誤りである。選択肢4に関してクロミフェンは抗エストロゲン薬の一種であり、不妊症の排卵誘発剤として用いられる。
従って、アンドロゲン受容体拮抗薬ではないので誤りである。選択肢5に関してフルタミド(オダイン)は非ステロイド性の前立腺がん治療薬である。
アンドロゲン(男性ホルモン)の働きを抑える作用があるので、これが正解となる。
- 問35:解答・解説
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解答:
- 問36:解答・解説
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解答:
- 問37:解答・解説
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- 問38:解答・解説
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- 問39:解答・解説
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- 問40:解答・解説
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解答: